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2024.10.18

奥歯のインプラント治療にデメリットはある?治療のメリットと治療が難しい理由

▼目次

1. インプラント治療と治療の流れ

2. 奥歯のインプラント治療が難しいと言われる理由

3. 奥歯のインプラント治療のメリット

4. 奥歯のインプラント治療のデメリットはある?

まとめ

 
 
現代の歯科治療において、失った歯を補う方法としてインプラントは広く認知されています。しかし、奥歯のインプラント治療は、前歯に比べて難易度が高い場合があります。
今回は、インプラント治療の基本から奥歯に特化した治療の詳細、さらにそのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
奥歯のインプラント治療を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
 

1. インプラント治療と治療の流れ

 
インプラント治療とは
インプラント治療は、失った歯の代替物として人工歯根(インプラント)と人工歯冠を用いる方法です。顎骨にチタン製のインプラント体を埋め込み、その上に人工歯冠を固定します。
 

インプラント治療の流れ

①診断と治療計画

口腔内を詳しく検査します。X線やCTスキャンを用いて顎骨の状態を確認し、どの位置にどのようなインプラントを使用するかを詳細に計画します。
治療計画に同意していただいた後に、インプラント治療をスタートします。
 

②インプラント治療:1次手術

粘膜を切開し顎骨を露出させたら、ドリルを使ってインプラントを埋入するための穴を開けます。インプラントを埋め込んだら、粘膜を縫合します。この時、インプラントは粘膜の下に完全に覆われている状態です。
 

③インプラント治療:2次手術

インプラントと骨が結合するのを待ってから粘膜を切開し、埋め込んだインプラントを露出させてアバットメントを取り付けます。
2次手術は、1次手術に比べて手術による身体の負担が少なく、短時間で終了します。
 

④人工歯の型取り

インプラント周囲の粘膜が治癒したら、人工歯の型取りをします
 

⑤人工歯の装着

最終的に、天然歯と見分けがつかないように作られた人工歯冠をアバットメントに接続します。これで治療が終了します。
 
 

2. 奥歯のインプラント治療が難しいと言われる理由

 

奥歯のインプラント治療が難しいとされるのには、いくつかの理由があります。
 

インプラント治療に必要な骨量が不足している可能性が比較的高い

奥歯は大きな噛む力を受けるため、インプラントを支える顎骨の質と量が特に重要です。奥歯の顎骨は、加齢や長期間の歯の欠損により骨量が不足することがあります。その場合は骨移植や骨造成などの追加手術が必要になることが多いです。
 

開口量が小さく物理的に施術が難しい

特に前から数えて6、7番目の大臼歯の治療の場合、口腔の奥深くに位置するため、手術の際の視野が限られ、正確なインプラントの埋入が難しくなります。さらに、手術中に患者が長時間口を開けている必要があるため、治療自体を不快に感じることがあります。
 

周囲に重要な神経が通っている

下歯槽神経など、奥歯の周囲には傷つけてしまうと感覚が鈍くなるような重要な神経があります。下歯槽神経に干渉しないようにインプラントを埋入する必要があるため、治療の難易度が高くなる場合があります。
 
 

3. 奥歯のインプラント治療のメリット

 

奥歯のインプラント治療には他の治療法(入れ歯やブリッジなど)にはない多くのメリットが存在します。
 

メリット①強力な噛む力の回復

奥歯は食物を噛み砕く役割を持つため、インプラントによってしっかりとした噛む力を回復できます。これにより、硬い食べ物を安心して食べられるようになります。
 

メリット➁食事が快適になる

奥歯のインプラントにより、噛む力が強化されることで、食事の選択肢が広がります。硬い食材や繊維質の多い食品も楽しむことができます。
 

メリット➂顎の骨の健康維持

奥歯にインプラントを埋め込むことで、噛む力が骨に伝わり、顎の骨が適切に刺激され、骨密度を維持する助けになります。これにより、顔の形状を保つ効果もあります。
 

メリット④隣接歯の保護と安定性

奥歯のインプラントは、隣接する歯を保護し、歯の移動を防ぎます。また、奥歯の欠損によって生じる咬合の不安定さを解消することができます。
 
 

4. 奥歯のインプラント治療のデメリットはある?

 

インプラント治療には多くのメリットがある一方で、他の治療法(入れ歯やブリッジなど)と比べてデメリットも存在します。
 

デメリット①手術後の回復が長引く可能性がある

奥歯は強い咬合力がかかるため、インプラント埋入後の周囲の組織の回復が前歯よりも時間がかかることがあります。しっかりと安定するまで注意が必要です。
 

デメリット➁骨移植が必要となり治療期間が長引く可能性がある

奥歯は、特に長期間の欠損によって骨が痩せることが多い部位です。骨量が不足していると、インプラントを支えるために追加の骨移植が必要になり、治療期間が長引くことがあります。
 

デメリット➂インプラント周囲炎となる可能性がある

奥歯は食べ物のカスが残りやすい位置にあるため、適切な口腔ケアが行われないとインプラントの歯周病であるインプラント周囲炎を発症するリスクが高まります。特に、奥歯は歯ブラシが届きにくいため、メンテナンスが重要です。
 
 

まとめ

 

奥歯のインプラント治療は、噛む力の回復、自然な見た目、隣接する歯への負担軽減、骨の減少防止といった重要なメリットを提供します。しかしながら、費用や治療期間、手術のリスク、メンテナンスといったデメリットも存在します。成功する治療を受けるためには、自分の状況に合った選択をすることが重要です。
 
インプラント治療をお考えの方は、気兼ねなくご相談ください。
 
 

 

監修:ルミエールデンタルクリニック
院長 甲田 恭子
副院長 安久修平

2024.06.06

2024年歯と口の健康週間

今年も衛生週間が始まりました。私たちも患者様の笑顔をサポートしていきたいと考えております。

2024.05.30

認定医取得

当クリニックの安久修平先生が、日本歯周病学会認定医を取得いたしました。安久先生のがんばりが実になりましたね。当クリニックは日本歯周病学会の研修施設に認定されており、皆で勉強したこともこの度の認定に役立ったことと思います。これからも皆様の治療にこれらの成果を還元できればと考えております。
今後ともよろしくお願いします。

2024.05.15

日本歯科保存学会2024

日本歯科保存学会が開催されました。
当クリニックのう蝕予防認定歯科衛生士は認定の勉強のため出席しました。休診日にお勉強頑張ってます。これから認定試験受験予定者も、事前調査のため出席しました。さらに院長は今年から制度変更になった専門医の試験があります。OMG!

2023.11.08

いい歯の日

11月8日はいい歯の日です。このいい歯の日にちなんでNHKのてれまさむねでお話をさせていただきました。
日本歯科医師会は1993年(平成5年)より11月8日を「11月8日はいい歯の日」と設定し、さまざまな歯科保健啓発活動を行っています。
ちなみに、4月18日(よい歯の日)、6月4日(歯と口の健康週間)、9月第3月曜日(敬老の日)も重点日になっています。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20231108/6000025627.html
#NHK #てれまさむね #いい歯の日 #歯科 #むし歯 #歯周病
#dental #caries #cavity #perio #gumdisease #preventivedentistry #prevention 
2023.06.01

2023年歯と口の健康週間

今年もいわゆる「むし歯予防週間」になりました。
毎年標語が作られますが、今年はこのような感じだそうです。
令和5年度 「手に入れよう 長生きチケット 歯みがきで」
以前は「歯の衛生週間」としてなじみがあったと思いますが、2013年(平成25年)から「歯と口の健康週間」になっています。
学校でも歯科健診が実施され、そろそろ健診結果票などをいただいたのではありませんか?
学校での健診はあくまでスクリーニングとしても意味もありますので、「ざっくり」みていることもあります。
よりしっかり確認するために「かかりつけ歯科医」を受診しましょう。

令和5年度 手に入れよう 長生きチケット 歯みがきで

2023.05.11

「ロゴ」 受付背面の壁に新しい看板

昨年9月末に改装工事が終了し、皆様にご利用いただいております。
ソーシャルディスタンスが確保でき、ご好評をいただいております。
資材不足その他で時間がかかりましたが、この度待ちに待った当クリニックの「ロゴ」を設置いたしました。
皆様のご感想をお聞かせいただければ幸いです。
   
2023.04.20

2023年新年度

新しいスタッフを迎え、また産休スタッフ、育児休暇からの復職スタッフなど入れ替わりますが、今年度もよろしくお願いいたします。
2023.04.13

復活?合同勉強会

コロナ前は合同で勉強会を行っていたDCさまに久しぶりにお邪魔いたしました。
今回は「インプラントのメンテナンスはどのようにするのか?」ということで、いろいろディスカッションさせていただきました。
当初はお邪魔したDCさまと私どもで「さっと」行う予定でしたが、いろいろあってオンラインでも参加をご希望される方もいらっしゃって、だいぶ大掛かりになりました(汗)

2023.03.09

オンラインセミナー

今年もオンラインセミナーでお話をさせていただきました。
当クリニックで行っている「唾液検査」についてです。
業者さんは設備が違いますね。
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